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作画:水島空彦 原作:葵せきな キャラクターデザイン:狗神煌 出版社 :角川書店 コンプティークにて連載中
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目次 【時事】ニュース生徒会の一存 碧陽学園生徒会議事録 RSS生徒会の一存 碧陽学園生徒会議事録 口コミ生徒会の一存 碧陽学園生徒会議事録 【参考】ブックマーク 関連項目 タグ 最終更新日時 【時事】 ニュース 生徒会の一存 〈山形県長井市の魅力を体験!〉 人 と 食 が繋ぐ長井市の新たな魅力に触れるポップアップショールーム『新発見!再発見!川のみなとまち山形県長井市』開催 - PR TIMES 令和3年12月6日 第二百七回国会における岸田内閣総理大臣所信表明演説 | 令和3年 | 総理の演説・記者会見など | ニュース - 首相官邸 「イロドリミドリ」4th ワンマンライブの公式レポートが到着 - 4Gamer.net 有意義な贅沢!?芸術が育む“表現美”が人生を豊かにする 教育系クラファン『オシエビト』 本日12月1日始動! - PR TIMES eスポーツ教育の最前線! 全国の高校生たちの取り組みを紹介 - GAME Watch <コンテンツシードより、『生徒会の一存』スポーツタオル(全4種)がAnimo(アニモ)にて新発売>11月3日より予約販売開始! - PR TIMES 【今日は誰のお誕生日?】10月3日がお誕生日の声優さんは? - マイナビニュース ギャグ×ラブコメなアニメ4作品でドキドキも笑いも楽しもう!【Amazon Prime Videoアニメまとめ】 - 電撃オンライン 『コードギアス』“生徒会報HOPE!~生徒会発行学園誌~”が発売決定。定期購読特典はルルーシュの等身大布ポスター - ファミ通.com 【生徒会の一存 1期】声優情報と作品概要・あらすじ紹介|生徒会の一存 - AppMedia(アップメディア) 本多真梨子さんお誕生日記念!一番好きなキャラは? 3位桜野くりむ、2位Zちゃん、1位は… - アニメ!アニメ! 『ゲーマーズ!』TVアニメをもう一度観たくなる! キャラたちのすれ違い、からの噛み合わない会話劇を楽しむ - アニメイトタイムズ 「嫁コレ」に『生徒会の一存Lv.2』の“紅葉知弦”を追加 - @Press PSP「生徒会の一存 Lv.2 PORTABLE」が6月20日発売。生徒会が“ゲーム化”に乗り出すというオリジナルストーリーのフルボイス・妄想アドベンチャー - 4Gamer.net 「生徒会の一存」テレビアニメ化に続く 最新刊にオリジナルアニメBD同梱 - アニメ!アニメ!Anime Anime 「生徒会の一存」の新アニメ 7月20日ニコニコ生放送で情報解禁 - アニメ!アニメ!Anime Anime 【新刊】人気ライトノベル『生徒会の一存』シリーズと、「古文単語集」が奇跡のコラボ!! - PR TIMES 「生徒会の一存」第1巻の発売がスタート! - ASCII.jp 新作アニメ「生徒会の一存」がTV放送と連動で無料配信 - AV Watch 富士見ファンタジア文庫で刊行中のライトノベル「生徒会の一存」のアニメ化が決定 - GIGAZINE 多様な背景を持つ児童生徒への生徒指導に関するワーキンググループ(第3回) 議事要旨:文部科学省 - 文部科学省 碧陽学園生徒会議事録 「生徒会の一存」第1巻の発売がスタート! - ASCII.jp RSS 生徒会の一存 〈山形県長井市の魅力を体験!〉 人 と 食 が繋ぐ長井市の新たな魅力に触れるポップアップショールーム『新発見!再発見!川のみなとまち山形県長井市』開催 - PR TIMES 令和3年12月6日 第二百七回国会における岸田内閣総理大臣所信表明演説 | 令和3年 | 総理の演説・記者会見など | ニュース - 首相官邸 「イロドリミドリ」4th ワンマンライブの公式レポートが到着 - 4Gamer.net 有意義な贅沢!?芸術が育む“表現美”が人生を豊かにする 教育系クラファン『オシエビト』 本日12月1日始動! - PR TIMES eスポーツ教育の最前線! 全国の高校生たちの取り組みを紹介 - GAME Watch <コンテンツシードより、『生徒会の一存』スポーツタオル(全4種)がAnimo(アニモ)にて新発売>11月3日より予約販売開始! - PR TIMES 【今日は誰のお誕生日?】10月3日がお誕生日の声優さんは? - マイナビニュース ギャグ×ラブコメなアニメ4作品でドキドキも笑いも楽しもう!【Amazon Prime Videoアニメまとめ】 - 電撃オンライン 『コードギアス』“生徒会報HOPE!~生徒会発行学園誌~”が発売決定。定期購読特典はルルーシュの等身大布ポスター - ファミ通.com 【生徒会の一存 1期】声優情報と作品概要・あらすじ紹介|生徒会の一存 - AppMedia(アップメディア) 本多真梨子さんお誕生日記念!一番好きなキャラは? 3位桜野くりむ、2位Zちゃん、1位は… - アニメ!アニメ! 『ゲーマーズ!』TVアニメをもう一度観たくなる! キャラたちのすれ違い、からの噛み合わない会話劇を楽しむ - アニメイトタイムズ 「嫁コレ」に『生徒会の一存Lv.2』の“紅葉知弦”を追加 - @Press PSP「生徒会の一存 Lv.2 PORTABLE」が6月20日発売。生徒会が“ゲーム化”に乗り出すというオリジナルストーリーのフルボイス・妄想アドベンチャー - 4Gamer.net 「生徒会の一存」テレビアニメ化に続く 最新刊にオリジナルアニメBD同梱 - アニメ!アニメ!Anime Anime 「生徒会の一存」の新アニメ 7月20日ニコニコ生放送で情報解禁 - アニメ!アニメ!Anime Anime 【新刊】人気ライトノベル『生徒会の一存』シリーズと、「古文単語集」が奇跡のコラボ!! - PR TIMES 「生徒会の一存」第1巻の発売がスタート! - ASCII.jp 新作アニメ「生徒会の一存」がTV放送と連動で無料配信 - AV Watch 富士見ファンタジア文庫で刊行中のライトノベル「生徒会の一存」のアニメ化が決定 - GIGAZINE 多様な背景を持つ児童生徒への生徒指導に関するワーキンググループ(第3回) 議事要旨:文部科学省 - 文部科学省 碧陽学園生徒会議事録 #gnews plugin Error gnewsは1ページに3つまでしか使えません。別ページでご利用ください。 口コミ 生徒会の一存 #bf 碧陽学園生徒会議事録 #bf 【参考】 ブックマーク サイト名 関連度 備考 Wikipedia ★★★ 関連項目 項目名 関連度 備考 参考/富士見ファンタジア文庫 ★★★ レーベル 参考/スタジオディーン ★★★ アニメ制作 参考/テレビ神奈川 ★★★ 放送局 参考/テレビ埼玉 ★★★ 参考/ニコニコ動画 ★★ タグ 作品 最終更新日時 2012-10-05 冒頭へ
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上部タグ未削除 編集する。 2021-12-08 18 25 13 (Wed) - 選択肢 投票 この作品はネ申 (0) 良かった (2) 普通 (0) 微妙 (0) いまいち (0) 最悪 (0) 生徒会の一存とは、葵 せきなによるライトノベル作品。 videoプラグインエラー 正しいURLを入力してください。 あらすじ 用語 感想 リンク内部リンク 外部リンク 討論用 情報収集 編集者用ミニ編集参加(文の提供・嘘・誤字等) 出典、参考 あらすじ 用語 感想 名前 コメント すべてのコメントを見る リンク 内部リンク 生徒会の一存 生徒会の一存の登場人物 生徒会の一存の用語・設定・場面・解説 外部リンク 富士見書房|生徒会の一存 生徒会の一存 ライトノベル 葵せきな | 角川書店・角川グループ 生徒会の一存 碧陽学園生徒会議事録 アニメ公式サイト 生徒会の一存 ゲーマーズ特設ページ 生徒会の一存 碧陽学園生徒会議事録 アニメ公式サイト 生徒会の一存 - Wikipedia 上へ 討論用 名前 コメント すべてのコメントを見る 編集する。 2021-12-08 18 25 13 (Wed) - 情報収集 トラックバック一覧 trackback テクノラティ検索結果 #technorati 口コミ一覧 #bf 関連ブログ一覧 #blogsearch リンク元 #ref_list 上へ 編集者用 ミニ編集参加(文の提供・嘘・誤字等) 出典、参考 上へ
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ダウンロード 作者 まさのれ ゲーム紹介 人や物をzipにする能力に目覚めたくれ夫。 犯罪捜査に協力することになった彼を待ち受ける運命とは… 2008年GW祭りから3年。 zipの性質が見事にシステムに反映されており、自作戦闘や演出も秀逸。 スクリーンショット シンプルなタイトル zipに圧縮したアイテムを解凍して戦う 能力を悪用するzipperたちとの戦いが今はじまる! 感想など lhzwww -- 名無しさん (2011-12-20 09 46 12) zipperワロスwwwwwwwwwwwwww -- 名無しさん (2011-12-20 16 35 32) lhzer出てこない? -- 名無しさん (2011-12-21 16 57 36) これは良作 -- 名無しさん (2011-12-23 00 07 50) 素晴らしい出来。 -- 名無しさん (2011-12-28 09 36 33) 最初のイベントが終わったあと、本屋にまた本棚を置くとフラグ関係のミスでフリーズする。 -- 名無しさん (2011-12-28 09 43 09) これは神作 -- 名無しさん (2012-01-02 01 58 33) これは素晴らしい。でももうちょっとボリューム欲しかったかな・・・ -- 名無しさん (2012-01-02 19 55 45) なぜかプレイできない。。 -- 名無しさん (2012-03-05 14 06 00) あらゆる部分で大きくポテンシャルアップした自民ライダーだな 社会派ギャグも含めて -- 名無しさん (2012-10-13 22 09 37) テラ名作wwww -- 名無しさん (2012-10-23 15 40 05) zipのホコグラってどこに置いてあるんだろ -- 名無しさん (2012-11-16 19 42 58) まさのれは天才だね。スベるギャグが一切ない。 -- 名無しさん (2013-02-06 00 04 11) おもしろかった!てかケフカwww -- 名無しさん (2013-05-26 11 59 02) a -- 名無しさん (2014-04-15 17 23 25) 小沢倒せないんだが -- 名無しさん (2014-05-23 11 28 29) 普通に良作レベル システムが斬新だった -- 名無しさん (2014-06-13 14 50 32) 傑作「 -- 名無しさん (2014-08-17 22 14 33) おもろいけど、後半ステータス改造しないとクリアできないんだが・・・・ -- 名無しさん (2015-01-05 22 38 16) 間違いない神ゲー -- 名無しさん (2015-01-19 17 41 02) フリゲ中トップで好きだこれ -- 名無しさん (2015-01-23 07 29 41) ↑↑↑一例だけど俺は月曜日使って鬱にしてMP削った -- 名無しさん (2015-02-23 08 01 14) すごい面白いけどホワイトハウスの仕掛けが解けない・・・氷嚢の代わりってガリガリ君以外に何よorz -- 名無しさん (2015-04-27 14 25 23) クリア記念に超遅レス、↑ガリガリ君でいいがおそらく置く位置が間違っている -- 名無しさん (2016-01-21 13 32 12) ↑↑↑政治家も月曜日には勝てないのであった -- 名無しさん (2016-02-21 11 08 56) 最初の課長にすら勝てないんだがどうするんだこれ -- 名無しさん (2017-05-08 19 33 41) というか動画見たところ「にげるしかない(ry」のイベントが発生せずに殴られて死 になるんだがどういうことだ -- 名無しさん (2017-05-08 21 26 44) 自己解決しました、RTPは2003じゃなくて2000だったんだな…… -- 名無しさん (2017-05-09 17 10 59) ラスボスが倒せない、リック ビッグ使ってもギリで負ける、どうすれば... -- 名無しさん (2018-12-29 19 35 31) 何度もリック・ディアス使うんだ。重ねがけ出来るから -- 名無しさん (2018-12-30 03 46 57) 上のコメントのおかげでラスボスという名の麻呂をzipする事が出来ました、ありがとうございました! -- 名無しさん (2019-01-01 20 30 42) ふと思い出して再piai。時事ネタ満載故、鮮度の低下はあれどやっぱり面白かった。演出とか展開とかセリフ回しとか妙に熱くてかっこいいの笑う。強いて言えば戦闘時しかzip技の効果が見れないのがちょい不便だったかな。 -- 名無しさん (2020-11-08 02 11 25) 三年に一度くらいやりたくなる -- 名無しさん (2020-12-14 23 26 50) バカゲーだけど普通に良いゲームだよな -- 名無しさん (2022-04-08 09 30 43) おもしろすぎる。現代にリメイクしてほしい -- 名無しさん (2024-04-25 16 54 37) 名前 コメント
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鍵の血が頬に当たったときあたしはようやく反応できた。鍵の肩からは血があふれていた。 「鍵!!」 「ぐふっ、深夏、ケガはないか」 「あたしは鍵がかばってくれたから、それよりもお前」 「大丈夫だ、これくらい」 鍵はそう言って振り向いた。あたしもその方向を見た。 そこには雪原にでも行くような装いをした男がライフル銃を構えて立っていた。 ドンッとまた撃ってきた来たけれど、なんとか躱した。 「お前は、四天王最強の男バイアスロンマスターM!!」 バイアスロン。クロスカントリーとライフル射撃を合わせた競技。 「気をつけろ深夏。こいつは碧陽の地下を牛耳っていたバイアスロン部の精鋭を全滅させた男だ」 「……うちの学校、バイアスロン部なんてのもあったのか?」 「ああ、銃刀法があるから隠れてやっていたらしい。深夏、次来るぞ」 鍵はあたしの腕をひっぱって横に飛んだ。 銃声が響き、銃弾が掠めた。 そして近くの教室に転がり込んだ。 鍵の止血をしながら、さっきの男のことを聞いた。 「銃は反則じゃないのか、鍵」 「全くだ。だからこそ四天王最強なんだけどな」 「ちょっと待て、鍵。四天王はお前があたしへの刺客に放ったんじゃないのか」 「元々は別件で制圧した学校の部長連合だったんだけどな。今回の件でお前に刺客として向けられたんだ。でもこの男はそれを放棄して、学校を取り戻すために立ち上がったんだろうな」 「いや、おかしいだろ。そもそも制圧したってなんだよ、制圧って」 「何いってんだ、生徒会の世界戦略の初手だって会長……すまん深夏。お前が知っていいのはここまでだった」 「あれって本気だったのか会長さん。そしてもう制圧しているの」 ドンッ 鍵への声は銃声でかき消された。 「深夏、お前は先に行け。ここは俺が抑える。お前は先に新聞部室へ行け!!」 「分かった。全て終わらせてくる」 囮になる鍵にそう告げると鍵は驚いたように振り向いた。 どうしてそんな表情をするんだろう。 生徒会に憎しみを持っている人といえば藤堂先輩だ。あの人が犯人だ。 それなのにどうしてそんな表情をするんだろう。 「そうか、そうだったな。ここは俺に任せておけ」 「ああ、後ろは頼むぜ鍵」 「任せろ。そして、愛してるぜ深夏」 「な、馬鹿っ」 鍵はたった一人でMの下へと向かった。 あたしは藤堂先輩を倒すために新聞部室へと向かった。 あの人のことは嫌いじゃない。あの人のことは好きってほどじゃない。 でも自分のすることに全力で取り組む姿は好きだった。だからショックはある。 「でもあたしは許せない。もう、許そうとなんて思えない」 鍵の戦いは激しさを増している。銃声がなんども響いて、人を殴る音が聞こえた。 でもあたしは鍵を信じている。だからガス欠の体もまだ動いている。 「あたしが藤堂先輩を倒す。そして皆を守る」 目の前には新聞部室の扉。そしてそれを力強く開ける。 全てを終わらすために。 「藤堂先輩、覚悟!!」 勢い良く扉を開けるとはめ込みのガラスが割れた。 藤堂先輩と最悪肉体言語で語るつもりで部室へ入ったあたしはそこで立ち尽くした。 目の前の光景が信じられない。 「フフフッ、ようこそ椎名深夏」 藤堂先輩は力なく声を掛けた。でもあたしはその光景に圧倒されて何も言えない。 目の前には十字架に張り付けにされた藤堂先輩がいた。 両手と両足首に釘を打たれて磔にされていた。その痛々しい様は彼女の美しさをある意味で映えさせている。 美人はそんな姿でさえ美しいのかもしれない。 でもそんなことよりもあたしは驚いていた。 なぜなら藤堂先輩はこの事件の犯人だからだ。犯人である藤堂先輩をあたしは倒さなきゃならないはずだ。 「なんで藤堂先輩が」 「驚いているようね、椎名深夏」 「だって鍵があたしの前に立ちはだかってまで」 「彼は一度でも私が黒幕と言っていましたか? それは貴方の勝手な妄想ですよ、椎名深夏」 藤堂先輩はそう言って辛そうに笑みを浮かべた。その笑みは全てが崩れて良くあたしを見透かしているようだ。 体から急速に力が抜けていって、あたしは両膝を突いた。 「そんな、ここまで来ることは無駄だったのかよ!!」 「ええ、無駄ですわ。椎名深夏がそこで立ち尽くしている限り」 藤堂先輩に言われてあたしは立ち上がった。そうだ、あたしは座り込んでいる暇なんてないんだ。 「何を成すべきか、それはあなたの頭で考えなさい、椎名深夏」 「ありがとう、藤堂先輩。あたし何をしているんだろうな。今、助けるよ」 そういうと藤堂先輩は首を横に振った。 「私に近づかないでください。爆発しますよ」 「え……」 「一定以上近づいたら爆発するように…… く、意識が」 「藤堂先輩顔色が、まさか藤堂先輩も」 藤堂先輩の足元にそれはあった。真冬に使われたのと同じ型の注射器があった。 「この毒は体に回ると激痛が走って気が弱いものでは意識を失ってしまいます」 「じゃあ真冬の意識がなかったのはそのせいか。でも、どうしてそんな事知っているんだ」 「よく気づきましたわね。この薬の開発には私も関わっています」 「開発って、一体どういう事なんだよ」 「私が言えることはここまでですわ。あとはご自分で調べなさって。ここにはマイクがあるから下手なことを言えませんの」 藤堂先輩の顔色は真っ青だった。もう限界みたいだ。 「最後に一つだけ。真冬と藤堂先輩はあとどれくらい持つ」 「あら、私の心配までしてくださるの」 「当たり前だろ、目の前で苦しんでいるのに助けない理由なんて無い」 「優しいのね。下校時間。若干の差はあるでしょうが、多分それまででしょうね」 「そんな、あと10分もない」 時計を見ればリミットは迫っている。 「さあ、急ぎなさい。そして妹を助けなさい」 「ああ、藤堂先輩も必ず助けるから待っていてくれ」 あたしはそう言い残して藤堂先輩に背を向けて走った。 「……正直で優しい子ね」 藤堂先輩に別れを告げたあたしはいつの間にか銃声が鳴り止んでいるのに気づいた。 急いで鍵の下に駆けつけると、そこにはぐしゃぐしゃになったMの死体があった。 「鍵!!」 その傍らに鍵は立っていた。 「深夏……」 振り返って笑顔を見せたのもつかの間鍵はその場に倒れた。 「鍵、おい大丈夫か」 「悪いな、深夏。もうだめみたいだ。頼む会長を助けてくれ」 銃弾で打ち抜かれた鍵の体からは血が流れていた。 どれだけ抑えてももう血は止まってくれない。 「分かっているよ、それよりも止まれよ、止まってくれよ、鍵が、鍵が死んじゃうだろ」 「もういいよ、深夏。せっかく髪を解いて美人なんだから笑ってくれ」 「何いってんだよ!! お前が死んだら意味ないだろ」 鍵は安らかな表情を浮かべていた。 「そうか、ありがとう深夏」 「鍵、しっかりしろ。なぁ鍵」 「深夏、会長に会ったら言ってくれ、愛している。守れなくてごめん。真冬ちゃんには好きだよ。幸せになってくれ」 「そんなの自分であって伝えろ!!」 「知弦さん、気づけなくてごめん」 鍵はそう言い残して息を引き取った。 最後に血のついた指で床に「DX」と書いて。 「こんな感じかしら。あら、どうして皆そんなに引くの」 紅葉先輩は笑顔でそんな事を言った。でも、アタシたちはそんなことを笑顔で言える先輩から遠ざかっていた。 事の始まりはなんだっただろう。 「ペンは剣よりも強し!! 文字は人の心を満たす人類の至宝なのよ!!」 そんな事を会長さんが言い出したのが始まりだった。つまり生徒の活字離れを防ぐために、心を惹きつけるような小説を作ろうということだった。 最初は真冬と鍵が執筆していた。でも、真冬の書いた小説はさすがのあたしも真冬との関係を斬ることを自問するような濃いBL文章で有害図書指定で会長さんが燃やした。鍵の書いたものはハーレム実現計画とか言うヤバめのものだからその場で会長さんが破った。 書きなおすように会長さんがいっても此の二人は聞かなかった。 「BL以外の文章なんて真冬は認めないのです!! 生徒の皆さんが欲しがっているのは強気の受けが年下の攻めに責められて堕ちて行く王道ストーリーですよ」 「会長!! どうしてこの俺の崇高なるハーレム計画を理解してくれないのですか!! 生徒が待っているのは肉欲を貪る淫らな話ですよ」 「とにかく二人の案は却下!! これは全年齢対象なんだよ。十八禁じゃないんだよ。二人のは単なる有害図書だよ」 会長さんは二人に言い返したけど、最後には会長に詰め寄り始めたのであたしが取り押さえた。 「いい加減にしろ、駄目に決まっているだろ!! 生徒たちが待っているのは悪の組織に支配された碧陽を取り戻すべく立ち上がる一人の女子高生戦士椎名深夏の話に決まっているだろ!!」 このとき会長さんがあたしを見る目が、二人を見る目と全く同じだったことはとても心外だった。 「はぁ、こういうときは深夏も二人と同類か」 ため息混じりにそんな事さえ言われてしまった。 そこへ紅葉先輩が立候補したんだ。 「じゃあ、私が書くわ」 「え、知弦が? 珍しいね」 「そうね、三人の姿を見ていたら私も書いてみようかなって思って」 「そうなんだ、じゃあ頑張ってね」 それが前日の話だった。 そして紅葉先輩が持ってきた作品を読んであたしは全身の血が引いていくのを実感した。 「どうしたの深夏、顔が真っ青よ」 鍵が笑顔の紅葉先輩が怖いと言っていたのが今はよくわかる。此の人の笑顔は怖すぎる。 「あの、紅葉先輩……その、あたしのこと」 「どうしたの?」 「何でもありません!!」 その顔は笑っていた。でも声は極寒の地に放り出されたような寒さを含んでいた。 恐怖心で体が動かなくなっていると、後ろから視線を感じた。 (深夏、こっちに来い!! 一人で知弦さんの相手なんて無理だ) (うわっ、なんだよ鍵) (なにって、ただのアイコンタクトモードだ。気にするな) 声に出さないのに何故か鍵の考えが伝わった。一体いつの間にあたしと鍵はテレパシーや念話が出来るようになったのか気になるけれど、この恐怖から逃れるのが先だ。 鍵のところへ下がると会長さんと真冬はガクブル震えていた。 そして鍵と知弦さんに聞こえない程度の声で話した。 「しかし、鍵。なんで紅葉先輩はこんな文章を」 「それは文章中に俺のダイイングメッセージとして書いていただろ? それに気づいた会長と真冬ちゃんは今こんなに震えているんだよ」 「……やっぱりあれなのか。DXってDXパックのことなのか」 「それ以外ないだろ。現に文章中の深夏もそんな事でって驚いているじゃないか」 鍵は自分は関係ないと思っているからか、案外余裕そうだ。 「DXパック特典の碧陽学園公認4大グッズ。知弦さんだけないからな。会長が二つ、真冬ちゃんが単体で一つと深夏とセットで一つ」 「仕方ないだろ、知弦さんはまだ顔が公に知られるのは嫌だって言ってたんだぜ」 最初は一人一つの予定だった。でも色々あってこんなふうになった。 「それが扱いの差に出ているんだろうな。真冬ちゃんはセリフなしで最後は深夏に殺される目に遭っているのに対して、会長は目の前で殺人を見て怯えて知弦さんに愛でられているだけで済んでいる。深夏は精神崩壊か」 「それはあれか、鍵でいう好感度の差だろうな。でも、じゃあなんで鍵は殺されるんだ」 「これは深夏主人公だからお前の言っていた熱血展開で進んだ結果だろ。グレンラガンのカミナとか感覚で」 「いや、お前に兄貴ほどの熱さはない」 鍵と兄貴では天と地の差があるのにきづいていなのか? 「さっきから二人で何を話しているのかしら?」 ((気づかれてた!?)) 知弦さんはやっぱり笑顔、いや顔を引きつらして無理矢理な笑顔のままゆっくりと近づいてきた。 会長さんと真冬は恐怖で怯えきっていた。 「あ、あの知弦さん。この作品熱血展開ですね」 般若になり変えている知弦さんに鍵は真正面から挑んでいった。鍵、今のお前は格好良いよ。 「そうね、深夏を主人公にしているから。まぁ、深夏のように中二病全開の話は私には書けないけど」 グサリッ、あたしの心に太くて長い槍が突き刺さった。 「それを言ってはいけませんよ知弦さん。美少女の夢は壊してはいけません。たとえそれがどんなに実現不可能な妄想だったとしても」 ズサッ、鍵はあたしの心に突き刺さった槍を力づくで抜いた。あたし今ここで精神崩壊を起こすぞ、鍵。 「ところでこの作品はいいんですが、ちょっとダメな部分があります」 「あら、どこかしらキー君」 鍵は真剣な表情で知弦さんに語った。 「それは最後の深夏にご主人様と呼ばしたことです。このご主人様にはなんの価値もありません」 「…… はぁ?」 もっと前におかしいところはあるのに鍵はスルーした。 「どういうことかしら。それともキー君は奴隷深夏になんの感慨もないのかしら?」 「ありませんね。奴隷の深夏なんて俺のハーレムに必要ありません。俺が欲しいのはこの深夏なんです」 鍵はいいことを言っているような気もするけれど感動出来ない。すると鍵は突然振り向いて、肩を掴んで言ってきた。 「深夏、ご主人様って言ってくれ」 「な、何言っているんだよ、そんな恥ずかしいこと」 「いいから言ってくれ」 鍵の目は凄いマジだった。後ろにいる知弦さんの眼光も鋭い。恥ずかしいけれど言わないといけないみたいだ。 「い、一度だけだからな。ご、ご主人様!!」 そういうと鍵の体が震えた。知弦さんは目を見開いていた。 「き、聞きましたか知弦さん!! あれが普通深夏のご主人様なんですよ!!」 「なんて破壊力。私や真冬ちゃん、そしてアカちゃんが言ってもこれほどの破壊力はないかもしれないわ」 「ですが、知弦さんは深夏の心を破壊して奴隷に仕立て上げた。心の壊れた深夏のご主人様はマシュマロの弾丸よりも破壊力がありません」 「キー君の言う通りだわ。深夏は深夏だからいいのよね。私もまだまだだわ。キー君と違って奴隷にしたら魅力が激減するだけよ」 「そうです、それでいいんですよ知弦さん」 鍵は目に涙を浮かべて感極まった様子で紅葉先輩に同意していた。自分を奴隷にする発言は聞かなかったのだろうか。 一方の知弦さんは書いた話を破り捨てていた。 「私もだめね。キー君にいわれて気づくなんて」 「いえ、人は誰しも間違いがあるものですよ。それに気づいて反省することが出来る知弦さんはもっと上に進めます」 鍵と紅葉先輩は二人の世界に入りかけていた。珍しい組み合わせだからか、なんかイラつく。 真冬と会長さんはまだ恐怖で凍り付いているみたいだ。あの二人二つも作っていたからな。 「なぁ、紅葉先輩。ひとつ聞いていいか?」 「なに、深夏」 「なんであたしが主人公で、こんなBAD ENDになるんだ」 DXの恨みといえばわかるけれど、やっぱり納得が行かない。 「それは簡単よ。アカちゃんだとこんな感じに進まないし見た目的にもあまりにも酷すぎるでしょ。真冬ちゃんも同じでやりすぎるとビジュアル的に悪いでしょ」 確かに幼女が主人公でダーク展開ってまりんとメランじゃないんだからな。それに病弱キャラを虐めるのも見た目的に酷い。 「それに対して深夏なら自由に動かせるし、活発なタイプだからイメージも損なわない、そしてキー君ほどポジティブじゃないからどんどん堕ちて行ってくれるからよ」 「紅葉先輩、あたしなんかしたか? そんな嫌われるようなことしたか」 「いいえ、嫌っているな主人公になんかしないわよ。だってキー君のダーク展開は需要が少ないじゃない」 「需要!? そんな理由であたしはこんなエンドになるのかよ」 「ええ、そうよ」 知弦さんはいつものように言った。 「はいはい、アカちゃんもいつまでも凍ってないで。もう怒っていないわよ」 手を二度叩いて知弦さんがそう言えば会長さんは涙を流しながら紅葉先輩に抱きついた。 「ち、ちづりゅー」 「よしよし、でも何をすればいいかは分かったでしょ」 「うん」 「人は平等であろうとするべきなのよ。そのための努力を惜しんではいけないのよ!!」 会長さんはいつも通り名言を言った。 「さて、もう遅いし帰りましょうか」 「そうですね。お姉ちゃん帰ろう」 いつの間にか回復していた真冬は帰り支度を始めた。 でもあたしは知弦さんの言葉が脳裏から離れなかった。 ポンと肩に手をおかれた。 「け、鍵!!」 「その、深夏。俺はお前の味方だから」 その表情にはいつもじゃない哀れみが含まれていた。 「なんか、展開が急すぎてついていけないんだけど」 「それは分かるぜ。深夏が分からないのは仕方ない」 「あ、そうだ深夏」 会長さんは帰ろうとしていたのに振り返ってあたしに言った。 「あれに書いてた事実、外に漏らしたらだめだからね」 「え、ああ、分かった。って、会長さんどこが事実なん」 「それでは、本日の生徒会終了」 決めポーズを決めて、会長さんは帰っていった。 「碧陽学園生徒会、本日もいつも通りに終了」 「いつもどおりじゃねぇ!!」 END おまけがあと一つ。そのうちに
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ZIP GUNSをお気に入りに追加 ZIP GUNSのリンク #bf Amazon.co.jp ウィジェット ZIP GUNSの報道 gnewプラグインエラー「ZIP GUNS」は見つからないか、接続エラーです。 ZIP GUNSとは ZIP GUNSの53%は記憶で出来ています。ZIP GUNSの26%は宇宙の意思で出来ています。ZIP GUNSの16%は欲望で出来ています。ZIP GUNSの3%は柳の樹皮で出来ています。ZIP GUNSの2%は厳しさで出来ています。 ZIP GUNS@ウィキペディア ZIP GUNS Amazon.co.jp ウィジェット 掲示板 名前(HN) カキコミ すべてのコメントを見る ページ先頭へ ZIP GUNS このページについて このページはZIP GUNSのインターネット上の情報を集めたリンク集のようなものです。ブックマークしておけば、日々更新されるZIP GUNSに関連する最新情報にアクセスすることができます。 情報収集はプログラムで行っているため、名前が同じであるが異なるカテゴリーの情報が掲載される場合があります。ご了承ください。 リンク先の内容を保証するものではありません。ご自身の責任でクリックしてください。
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鍵の血が頬に当たったときあたしはようやく反応できた。鍵の肩からは血があふれていた。 「鍵!!」 「ぐふっ、深夏、ケガはないか」 「あたしは鍵がかばってくれたから、それよりもお前」 「大丈夫だ、これくらい」 鍵はそう言って振り向いた。あたしもその方向を見た。 そこには雪原にでも行くような装いをした男がライフル銃を構えて立っていた。 ドンッとまた撃ってきた来たけれど、なんとか躱した。 「お前は、四天王最強の男バイアスロンマスターM!!」 バイアスロン。クロスカントリーとライフル射撃を合わせた競技。 「気をつけろ深夏。こいつは碧陽の地下を牛耳っていたバイアスロン部の精鋭を全滅させた男だ」 「……うちの学校、バイアスロン部なんてのもあったのか?」 「ああ、銃刀法があるから隠れてやっていたらしい。深夏、次来るぞ」 鍵はあたしの腕をひっぱって横に飛んだ。 銃声が響き、銃弾が掠めた。 そして近くの教室に転がり込んだ。 鍵の止血をしながら、さっきの男のことを聞いた。 「銃は反則じゃないのか、鍵」 「全くだ。だからこそ四天王最強なんだけどな」 「ちょっと待て、鍵。四天王はお前があたしへの刺客に放ったんじゃないのか」 「元々は別件で制圧した学校の部長連合だったんだけどな。今回の件でお前に刺客として向けられたんだ。でもこの男はそれを放棄して、学校を取り戻すために立ち上がったんだろうな」 「いや、おかしいだろ。そもそも制圧したってなんだよ、制圧って」 「何いってんだ、生徒会の世界戦略の初手だって会長……すまん深夏。お前が知っていいのはここまでだった」 「あれって本気だったのか会長さん。そしてもう制圧しているの」 ドンッ 鍵への声は銃声でかき消された。 「深夏、お前は先に行け。ここは俺が抑える。お前は先に新聞部室へ行け!!」 「分かった。全て終わらせてくる」 囮になる鍵にそう告げると鍵は驚いたように振り向いた。 どうしてそんな表情をするんだろう。 生徒会に憎しみを持っている人といえば藤堂先輩だ。あの人が犯人だ。 それなのにどうしてそんな表情をするんだろう。 「そうか、そうだったな。ここは俺に任せておけ」 「ああ、後ろは頼むぜ鍵」 「任せろ。そして、愛してるぜ深夏」 「な、馬鹿っ」 鍵はたった一人でMの下へと向かった。 あたしは藤堂先輩を倒すために新聞部室へと向かった。 あの人のことは嫌いじゃない。あの人のことは好きってほどじゃない。 でも自分のすることに全力で取り組む姿は好きだった。だからショックはある。 「でもあたしは許せない。もう、許そうとなんて思えない」 鍵の戦いは激しさを増している。銃声がなんども響いて、人を殴る音が聞こえた。 でもあたしは鍵を信じている。だからガス欠の体もまだ動いている。 「あたしが藤堂先輩を倒す。そして皆を守る」 目の前には新聞部室の扉。そしてそれを力強く開ける。 全てを終わらすために。 「藤堂先輩、覚悟!!」 720 :村雨:2010/04/04(日) 04 14 28 勢い良く扉を開けるとはめ込みのガラスが割れた。 藤堂先輩と最悪肉体言語で語るつもりで部室へ入ったあたしはそこで立ち尽くした。 目の前の光景が信じられない。 「フフフッ、ようこそ椎名深夏」 藤堂先輩は力なく声を掛けた。でもあたしはその光景に圧倒されて何も言えない。 目の前には十字架に張り付けにされた藤堂先輩がいた。 両手と両足首に釘を打たれて磔にされていた。その痛々しい様は彼女の美しさをある意味で映えさせている。 美人はそんな姿でさえ美しいのかもしれない。 でもそんなことよりもあたしは驚いていた。 なぜなら藤堂先輩はこの事件の犯人だからだ。犯人である藤堂先輩をあたしは倒さなきゃならないはずだ。 「なんで藤堂先輩が」 「驚いているようね、椎名深夏」 「だって鍵があたしの前に立ちはだかってまで」 「彼は一度でも私が黒幕と言っていましたか? それは貴方の勝手な妄想ですよ、椎名深夏」 藤堂先輩はそう言って辛そうに笑みを浮かべた。その笑みは全てが崩れて良くあたしを見透かしているようだ。 体から急速に力が抜けていって、あたしは両膝を突いた。 「そんな、ここまで来ることは無駄だったのかよ!!」 「ええ、無駄ですわ。椎名深夏がそこで立ち尽くしている限り」 藤堂先輩に言われてあたしは立ち上がった。そうだ、あたしは座り込んでいる暇なんてないんだ。 「何を成すべきか、それはあなたの頭で考えなさい、椎名深夏」 「ありがとう、藤堂先輩。あたし何をしているんだろうな。今、助けるよ」 そういうと藤堂先輩は首を横に振った。 「私に近づかないでください。爆発しますよ」 「え……」 「一定以上近づいたら爆発するように…… く、意識が」 「藤堂先輩顔色が、まさか藤堂先輩も」 藤堂先輩の足元にそれはあった。真冬に使われたのと同じ型の注射器があった。 「この毒は体に回ると激痛が走って気が弱いものでは意識を失ってしまいます」 「じゃあ真冬の意識がなかったのはそのせいか。でも、どうしてそんな事知っているんだ」 「よく気づきましたわね。この薬の開発には私も関わっています」 「開発って、一体どういう事なんだよ」 「私が言えることはここまでですわ。あとはご自分で調べなさって。ここにはマイクがあるから下手なことを言えませんの」 藤堂先輩の顔色は真っ青だった。もう限界みたいだ。 「最後に一つだけ。真冬と藤堂先輩はあとどれくらい持つ」 「あら、私の心配までしてくださるの」 「当たり前だろ、目の前で苦しんでいるのに助けない理由なんて無い」 「優しいのね。下校時間。若干の差はあるでしょうが、多分それまででしょうね」 「そんな、あと10分もない」 時計を見ればリミットは迫っている。 「さあ、急ぎなさい。そして妹を助けなさい」 「ああ、藤堂先輩も必ず助けるから待っていてくれ」 あたしはそう言い残して藤堂先輩に背を向けて走った。 「……正直で優しい子ね」 藤堂先輩に別れを告げたあたしはいつの間にか銃声が鳴り止んでいるのに気づいた。 急いで鍵の下に駆けつけると、そこにはぐしゃぐしゃになったMの死体があった。 「鍵!!」 その傍らに鍵は立っていた。 「深夏……」 振り返って笑顔を見せたのもつかの間鍵はその場に倒れた。 「鍵、おい大丈夫か」 「悪いな、深夏。もうだめみたいだ。頼む会長を助けてくれ」 銃弾で打ち抜かれた鍵の体からは血が流れていた。 どれだけ抑えてももう血は止まってくれない。 「分かっているよ、それよりも止まれよ、止まってくれよ、鍵が、鍵が死んじゃうだろ」 「もういいよ、深夏。せっかく髪を解いて美人なんだから笑ってくれ」 「何いってんだよ!! お前が死んだら意味ないだろ」 鍵は安らかな表情を浮かべていた。 「そうか、ありがとう深夏」 「鍵、しっかりしろ。なぁ鍵」 「深夏、会長に会ったら言ってくれ、愛している。守れなくてごめん。真冬ちゃんには好きだよ。幸せになってくれ」 「そんなの自分であって伝えろ!!」 「知弦さん、気づけなくてごめん」 鍵はそう言い残して息を引き取った。 最後に血のついた指で床に「DX」と書いて。
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生徒会は、千葉県立船橋高等学校の生徒のうち、全日の課程に通う生徒全員が所属する自治組織。 正式名称 千葉県立船橋高等学校生徒会(会則第1条) 英名は、The Student Council of Chiba Prefectural Funabashi Senior High Schoolである。 目的 生徒が相互に協力して、理想的民主主義の成員としてふさわしい品性および技能を育成すること。(会則第2条) 各種機関 議決機関(会則) 生徒総会(The General Meeting of The Student Council) 評議会(The Conference of Representatives) 執行機関(会則) 生徒会本部(The Head Office of The Student Council)総務局(The General-Department of The Student Council) 会計局(The Account-Department of The Student Council) 事務局(The Secretary-Department of The Student Council) 委員会(The Committee of The Student Council) 臨時機関(必要に応じて生徒会長が設置し、また廃止する。)生徒会制度整備部会(Special Section for the Reform of the System) 生徒会会則審議会 会則制令審議会 各種団体 生徒会公認団体(会則) 委員会 部 同好会 臨時機関 予算執行団体(会計に関する細則) 生徒会本部 委員会 部 ホームルーム(会則) 1年A組~H組 2年A組~H組 3年A組~H組 有志団体(慣例) 公認していないため調査実態なし